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南ダルフール州の避難民キャンプに暮らす親子。女性はMSFの栄養プログラムに参加した=2024年12月19日 (C) Abdoalsalam Abdallah

国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の間で2023年4月から紛争が続いているスーダン。深刻な食料不足による栄養失調で多くの命が失われている。栄養失調の問題は以前から認識されており、昨年10月には国連が「現在のスーダンほど多くの人びとが飢餓や飢きんに直面したことは歴史上ない」と述べている。

国境なき医師団(MSF)は、今年はさらに状況が悪化する恐れがあると憂慮し、これ以上の死を防ぐため、国連や援助資金拠出国、紛争当事者とその支援勢力に対し、物資の輸送が困難になる雨期の到来を前に今すぐ行動を起こす必要があると訴える。

人口の半分が食料不足に陥る 

最新のIPC飢きん評価委員会(IPC Famine Review Committee)の報告によると、スーダンでは人口の半分に当たる2460万人が深刻な食料不足に陥っており、その内850万人は緊急事態または飢きんに近い状況に直面している。

MSFのオペレーション・マネジャーであるステファン・ドワイヨンはこう話す。

「この警鐘にも関わらず、援助物資を届けるための人道的・外交的な介入は全く足りていません。最も切迫した状況の人だけに食料配給を行うとしても毎月2500台の援助トラックが必要ですが、8月から12月にかけてダルフールに入ったのはわずか1150台だけでした」

紛争による栄養失調の危機は、スーダンの両紛争当事者が援助を妨害し続けていることと、ダルフールにおいて国連と援助システムが機能不全に陥っていることにより悪化している。

5月にハンガーギャップ(前年の収穫で蓄えた食料がなくなり、栄養失調に陥る人数や重症度がピークに達する時期)を迎えるにあたり、今すぐ行動することが必要だ。

雨期には輸送が困難に──あらゆる輸送路の追求を

これからの雨期や作物の収穫量が減る時期には、未舗装路が冠水して通行できなくなるため、物資の輸送はさらに困難な作業になる。資金や物流能力を大幅に増やし、食料のパイプラインを確保し、チャドや近隣諸国に食料を備蓄するなど、今すぐ大規模な対応に取りかかる必要がある。

MSFは、国連機関、国際機関、援助国、そしてスーダンに影響力を持つ各国政府に対し、必要な道路アクセスを補完し、さらにはその代替手段として、空路を含むあらゆる選択肢を追求するよう求めている。


食料を受け取った家族。雨期には物資の輸送が困難になる=2025年1月5日 (C) Abdoalsalam Abdallah

紛争当事者が援助を妨害

紛争当事者による官僚的な要求は、国際組織が住民に援助を提供する上での妨げとなってきた。 切迫したニーズに緊急に対応する必要があっても、活動のための許可が紛争当事者から出るのが遅れたり、拒否されたりしている。

MSFでも、物資搬送のトラックがチャドRSFの移動許可を待って足止めされるなど、南ダルフールの活動に支障をきたしている。最近も南ダルフールでの食料配給が、必要な移動許可を拒否されたため、延期を余儀なくされた。全ての紛争当事者は、人道的観点から、援助団体に自由なアクセスを認めなければならない。

子どもの栄養失調が調査で明らかに

MSF栄養失調の危機の深刻さを示すため、複数の場所で調査したデータを提供してきた。北ダルフール州の州都エル・ファシールでは、RSFによる包囲が人びとを飢餓に陥れ、救命支援を受けられなくしている。2024年12月、MSFは同州のタウィラで治療食の提供を行いながら、9500人超の5歳未満児をスクリーニング検査した。

その結果、全急性栄養失調(中等度と重度の急性栄養失調を合わせたもの)の推定値は35.5%で、スクリーニングを受けた子どもの7%が重度の急性栄養失調に陥っていることが明らかになった。

昨年9月には、MSFが北ダルフール州のザムザキャンプで行った予防接種でスクリーニングを受けた2万9300人の子どものうち、34%が急性栄養不良であることが明らかになった。 12月に入ってからは、度重なる砲撃のためMSFキャンプ内でさらなる評価を行うことができていないが、栄養不良のレベルが悪化している可能性が高い。

またダルフール以外でも、栄養失調の割合が高いことを確認している。スーダン国軍の支配下にある紛争地域、ハルツーム州オムドゥルマンでは、2024年10月に子どもの予防接種キャンペーンを行いながらスクリーニングを実施したところ、7.1%が重度の急性栄養失調であることがわかった。

MSFだけでは限界 今すぐ大規模な対応を

MSFのデータによると、栄養失調は前線に近い人びとだけの問題ではなく、南ダルフールの州都ニヤラのような比較的安定した都市でも発生している。 2024年10月、ニヤラおよびその近郊のMSF支援施設でスクリーニングを受けた5歳未満の子どもの23%が、重度の急性栄養失調に陥っていた。

MSFが支援する2つの医療施設では、妊婦と授乳中の女性の26%が急性栄養失調であった。 WFPによる食料配給が不足するなか、MSFは2024年12月、南ダルフールで対象を絞った食料配給を開始し、約3万人に2カ月分の食料を提供した。

MSFスーダンで活動継続しているが、ニーズはMSFの対応能力をはるかに超えている。これ以上の死と飢えを防ぐためには、政治的な都合にとらわれず今すぐ大規模な対応が必要だ。


南ダルフール州の避難民キャンプで食料配給の準備を進めるMSFスタッフ=2025年1月5日 (C) Abdoalsalam Abdallah

配信元企業:国境なき医師団(MSF)日本

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(出典 news.nicovideo.jp)

<このニュースへのネットの反応>

最近作ったやつ抱えて困り顔だけどなんで食糧不足なのに子供量産するの?考える脳がないのか?助ける義理ある?

栄養不調、金が無い、だけど子どもはポンポン産む、と。私には理解できない。自分の足で立ち上がる気が国やその国民にも感じないな。何十年繰り返してるのか…。

援助の基本は魚を与えるのではなく魚の取り方を教えることだが、魚の取り方を覚えられると都合の悪い人たちもいるってことやな。支援の中抜きをしてる人らとか。

国境なき医師団って医療系の援助しかしないのかね?リソース足りなくて対応しきれないとか専門外の内容とかなら寄付金使って外注すればいいのになんでさらに寄付や援助をよこせになるんだ?

飢饉にしては人口が多いよな

>紛争当事者が援助を妨害 この状態でどうやって援助せいっちゅうねん。もっといえばほっときゃ助けてもらえるから安心してテッポパンパンしてられるわwとか思ってるのもいるんじゃねえの?

まぁ先進国と違って倫理観とか性教育とか社会的な洗脳を受けてないから、甲斐性が無いなら繁殖するなっていう概念すら理解不能だろうしな。食料よりコンドーム配ったほうが良いんじゃね?

頼るな。増えるな。来るな。

人口減ってるのに、食料高騰や医療費負担で苦しんでいる国があるのですが…

これ、他国侵略のための作戦行動のひとつでしょ?だから現地では何の対応もしないどころか、難民を大量生産してるんだよ。

紛争当事者を何と*るのが先決では?

国境なき医師団とやらは最近よくあちこちの駅前で活動してる。まとわりつかれてうざいので「募金してもいいよ」と言っても「募金箱はない」という。「じゃどうすればいいのか?」と聞くと、『クレジットカードで』だそうだ。いやいやいやいや、たかが駅前の募金に、なぜこちらの個人情報さらさねばならんのだ!?はっきり言って、ものすごく胡散臭い団体に思える。

こういう話って結構前から聞くけど、どんだけ支援しても何の進展もないんだよね。日本も生活が苦しくなっている人が増えているし、もう穴の空いたバケツに水を注ぐような行為は止めたほうがいいだろ。

日本も大変なので、なんて言ったら鼻で笑われたりするんだろうか。年末年始に募金の人がこちらの身なりをジロジロ見て来たときは、ほんと不快だったわ

言われてる通り、援助する→増える→足りなくなる。ってループなだけ。困ってる困ってる言うけど、こいつらこの50年で人口5倍になってんだぜ

こいつらは一体何十年間、国際機関の支援という名目の集りを続けるんすかね?無駄に数だけ多くて、オツムは空っぽ、テロリストやマフィアにブイブイ言わせてる無政府状態の国の連中って時点で助けたいとは微塵も思わないな。他力本願で年中盛ってドブネズミみたいに増殖する制欲異常者にはオナホとディルドと配って、紙幣や硬貨の代わりにコンドームの束でも流通させとけよ。

熟練の弱者ビジネス

ほっとけばいずれ適正頭数になるよ

1984年からアフリカ支援本格的に始まって40年経ったけどいつまで支援受ける気だよ。

貧困ビジネスの最悪なところは、援助される側が本当に自立するとビジネスとして成り立たなくなるからいつまでもズルズルと自立を引き延ばす点にある。問題の解決どころか解決しない原因そのものと化す

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